決算変更届(決算報告)を行政書士が代行・支援します
おくだいら行政書士事務所は、府中市・立川市をはじめとする多摩地域の建設業者様向けに、毎年の決算変更届(決算報告・事業年度終了届)の作成および提出代行を専門に支援しております。官公庁での許認可管理実務12年と建設会社取締役の経営経験を活かし、建設業財務諸表への組替から工事経歴書の作成、過年度未提出分の対応まで初回無料の出張相談にて迅速に対応いたします。
こんな課題はありませんか?
- 決算から4か月以内の提出期限が迫っているが、本業が忙しく書類を作成する時間がない。
- 税理士が作成した決算書をどうやって建設業財務諸表に組み替えればよいか分からない。
- 工事経歴書の業種振り分けや配置技術者の記載ルール、経審用の7割ルールが複雑で不安がある。
- 過去数年分の決算変更届を出し忘れており、このままでは建設業許可の更新ができない。
建設業実務に精通した行政書士が決算変更届を確実に代行します!
官公庁での許認可管理実務12年と建設会社取締役の経営経験を持つ行政書士が、税務申告書からの建設業財務諸表への組替、工事経歴書の作成、納税証明書の取得から行政庁への提出まで一括して代行いたします。将来の許可更新や経営事項審査(経審)、特定建設業許可の維持を見据えた正確な書類を作成します。
弊所の強み
- 官公庁での許認可管理実務12年の経験
弊所行政書士は、官公庁に12年間勤務し、許認可管理や審査業務を数多く担当してきました。決算変更届において行政庁がチェックする「保有許可業種と工事経歴書の整合性」「主任技術者・監理技術者の適正配置」「財務諸表の端数処理や一致項目」などの審査基準を熟知しているため、後の許可更新や業種追加・経営事項審査で問題が生じない正確な書類を作成します。
- 建設会社での役員経験があり、建設業財務・現場実務に明るい
弊所行政書士は、建設会社(電気工事業)で取締役として資金調達、総務・法務統括業務を経験しているため、建設業特有の原価構造や現場の請負形態にも通じています。税理士が作成した税務決算書と請求書・注文書をお預かりするだけで、建設業法施行規則に準拠した財務諸表と工事経歴書へ的確に組み替えます。
- 地元密着で迅速に出張対応
国立市在住・在勤で、隣接する府中市・立川市をはじめとした多摩地域が地元ですので、車でどこでも迅速に出張可能です。土日祝日や夜間も電話対応可能です。決算書や工事台帳・請求書綴りなど社外へ郵送しづらい書類も、当事務所が直接お伺いして現地で確認・お預かりいたします。
提供サービス
- 建設業財務諸表への組替から工事経歴書作成・提出まで丸投げ対応
税務申告書一式と工事の請求書・注文書データ等をご共有いただくだけで、建設業財務諸表への勘定科目組替、工事経歴書・直前3年の工事施工金額の作成、都税事務所や税務署での納税証明書の代理取得、許可行政庁への提出まで全て当事務所にて完結いたします。
- 過年度未提出分の一括作成・他事務所からの切り替えにも迅速対応
過去数年分の決算変更届が未提出となっている事業者様向けに、複数年度分をさかのぼって一括作成し、5年ごとの許可更新に間に合わせる緊急サポートも承っております。また、他事務所で許可を取得された事業者様からの毎年の決算変更届のみのご依頼や切り替えにも柔軟に対応いたします。
- 毎年の提出期限と5年ごとの許可更新期限を継続管理
一度ご依頼いただいたお客様には、翌年度以降も決算月から逆算して当事務所から事前にご案内をお送りするため、うっかりによる提出期限(決算後4か月以内)の徒過や、5年ごとの建設業許可更新の手続き漏れを確実に防ぐことができます。
料金表
■行政書士報酬および法定費用(税別)
※決算変更届には行政庁への法定申請手数料はかかりません(納税証明書等の発行実費のみ別途必要となります)。
| 手続き項目 | 行政書士報酬(税別) | 行政庁手数料・実費 |
| 決算変更届(決算報告・個人事業主) | 30,000円 | 行政庁手数料 無料(納税証明書実費 400円程度) |
| 決算変更届(決算報告・法人) | 40,000円 | 行政庁手数料 無料(納税証明書実費 400円程度) |
| 建設業許可更新(知事許可・一般) | 70,000円 | 法定手数料 50,000円+証明書取得実費 |
| 経営状況分析+経営事項審査申請 | 120,000円(分析3万+経審9万) | 分析機関手数料 約13,000円+経審手数料 11,000円〜 |
決算変更届(決算報告・事業年度終了届)とは
すべての建設業許可業者に義務付けられた毎年の法定報告
決算変更届とは、建設業許可を取得しているすべての事業者(法人・個人事業主)が、毎事業年度終了後にその期の工事実績(工事経歴書)および財務状況(建設業財務諸表)を許可行政庁へ報告する法定手続きです。建設業法第11条第2項に基づく義務であり、自治体によっては「決算報告」「事業年度終了届」「事業年度終了報告書」とも呼ばれます。
この届出は、一般建設業許可・特定建設業許可の別を問わず、また公共工事の入札に参加するかどうか(経営事項審査を受けるかどうか)にかかわらず、建設業許可を保有しているすべての事業者に毎年提出が義務付けられています。仮にその事業年度中に500万円以上の建設工事が1件もなかった場合や、赤字決算であった場合でも、省略することはできません。
提出期限(事業年度終了後4か月以内)と提出先
決算変更届の提出期限は、建設業法第11条第2項により「毎事業年度経過後4か月以内」と厳格に定められています。
・法人の場合:定款で定めた事業年度終了日(決算日)の翌日から4か月以内です。たとえば3月31日決算の法人であれば7月31日まで、9月30日決算の法人であれば翌年1月31日までが提出期限となります(法人税の確定申告期限は原則として決算後2か月以内ですので、税務申告を終えてから残り約2か月の間に作成・提出する必要があります)。
・個人事業主の場合:個人事業主の事業年度は1月1日から12月31日までと固定されているため、翌年4月30日までが提出期限となります(所得税の確定申告期限である3月15日を過ぎてから約1か月半後が期限となります)。
提出先は、東京都知事許可業者の場合は東京都庁(都市整備局市街地建築部建設業課)、国土交通大臣許可業者の場合は本店所在地を管轄する地方整備局(東京都内に主たる営業所がある場合は関東地方整備局建政部建設産業第一課)となります。現在は窓口への持参・郵送に加え、建設業許可・経営事項審査電子申請システム(JCIP)によるオンライン提出にも対応しています。
決算変更届を提出しない場合に生じる4つの重大な不利益
1.5年ごとの「建設業許可の更新」が一切受理されない
建設業許可の有効期間は5年間であり、継続して営業するためには有効期間満了日の30日前までに更新申請を行う必要があります。しかし、前回許可または前回更新から直近決算までの5期分の決算変更届がすべて提出されていなければ、行政庁は更新申請書を受理しません。更新期限の直前に5年分の未提出が発覚し、過去の決算書や工事資料が見つからず更新期限を過ぎてしまった場合、建設業許可は失効し、再び最初から新規申請(法定手数料9万円〜、500万円の財産要件の再証明など)をやり直す事態となります。
2.業種追加申請や般特新規申請、経営事項審査(経審)が受けられない
事業拡大に伴って新たな建設業種を追加したい場合(業種追加申請)や、一般建設業から特定建設業へ切り替えたい場合(般特新規申請)、あるいは公共工事の入札に参加するために経営事項審査(経審)を受けたい場合にも、直近事業年度までの決算変更届が提出済みであることが前提条件となります。
3.特定建設業許可の「財産的基礎要件」の維持確認ができない
特定建設業許可を保有している事業者は、5年ごとの許可更新時における直전決算の財務諸表において「①欠損の額が資本金の20%を超えていないこと、②流動比率が75%以上であること、③資本金2,000万円以上かつ自己資本4,000万円以上であること」のすべてを満たしている必要があります。毎年の決算変更届を通じて建設業財務諸表上の数値を継続的にモニタリングしていないと、更新直前の決算で要件割れに気づき、特定建設業許可を維持できなくなるリスクがあります。
4.閲覧制度による対外的信用の失墜と建設業法上の罰則・監督処分
提出された決算変更届は、都道府県庁等で誰でも閲覧できる情報公開の対象(建設業法第13条)となっています。元請企業や発注者、金融機関が取引調査のために閲覧した際、決算変更届が長年提出されていないことが判明すると「法令遵守意識の低い事業者」と判断され、取引停止や融資審査でのマイナス評価につながります。また、建設業法第50条では届出を怠った場合や虚偽の届出を行った場合について「6か月以下の拘禁刑または100万円以下の罰金」という罰則規定も設けられています。
決算変更届の提出書類一覧と納税証明書の区分
決算変更届で提出する書類は、「毎年必ず提出する基本書類」と「その事業年度中に変更があった場合にのみ添付する書類」に分かれます。また、法人と個人事業主、知事許可と大臣許可によって様式や添付する納税証明書の種類が異なります。
1.提出書類一覧表(法人・個人事業主)
| 提出区分 | 書類名称・様式番号 | 対象者 | 作成上の主な注意点 |
| 毎年必須 | 変更届出書(別紙8 / 東京都は様式第1号) | 法人・個人共通 | 決算期、提出日、許可番号、対象業種、添付書類の有無を正確に記載します。 |
| 毎年必須 | 工事経歴書(様式第2号) | 法人・個人共通 | 許可を受けている建設業種ごとに1枚ずつ作成します(実績0件の業種も空欄・該当なしで作成が必要です)。 |
| 毎年必須 | 直前3年の各事業年度における工事施工金額(様式第3号) | 法人・個人共通 | 過去3期分の完成工事高を、許可業種ごと(元請・下請別)およびその他の建設工事に分けて記載します。 |
| 毎年必須 | 貸借対照表(法人:様式第15号 / 個人:様式第18号) | 法人・個人共通 | 税務決算書から建設業特有の勘定科目へ組み替えて千円単位で作成します。 |
| 毎年必須 | 損益計算書(法人:様式第16号 / 個人:様式第19号) | 法人・個人共通 | 売上高を「完成工事高」と「兼業事業売上高」に区分して作成します。 |
| 毎年必須 | 完成工事原価報告書(様式第16号の2) | 法人のみ | 完成工事原価を「材料費」「労務費」「外注費」「経費(うち人件費)」の4区分に分解して作成します。 |
| 毎年必須 | 株主資本等変動計算書(様式第17号) | 法人のみ | 期首から期末までの純資産の各項目(資本金・利益剰余金等)の増減を記載します。 |
| 毎年必須 | 注記表(様式第17号の2) | 法人のみ | 消費税の処理方法(税込・税抜)や会計処理の基準等を記載します(資本金1億円以下等の特例あり)。 |
| 毎年必須 | 事業報告書(任意様式・特例様式) | 株式会社のみ | 会社法第435条第2項に基づき、当該事業年度の事業の経過およびその成果、営業所別の概況等を記載します(有限会社・合同会社・個人は不要)。 |
| 毎年必須 | 附属明細表(様式第17号の3) | 一定要件の株式会社のみ | 資本金1億円超または最終事業年度の負債合計が200億円以上の株式会社のみ提出が必要です。 |
| 毎年必須 | 納税証明書(原本) | 法人・個人共通 | 知事許可と大臣許可、法人と個人で取得先・税目が異なります(下表参照)。 |
| 変更時のみ | 使用人数(様式第4号) | 変更があった場合 | 期末時点の営業所ごとの技術者・事務員等の人数に変更があった場合に添付します。 |
| 変更時のみ | 建設業法施行令第3条に規定する使用人の一覧表(様式第11号) | 変更があった場合 | 支店長・営業所長等の「令3条使用人」に変更があった場合に添付します。 |
| 変更時のみ | 定款の写し | 変更があった場合 | 事業目的、商号、本店所在地、決算期など定款の記載内容に変更があった場合に添付します。 |
| 変更時のみ | 健康保険等の加入状況(様式第7号の3) | 従業員数のみ変更時 | 社会保険の加入有無ではなく「従業員数」のみに変更があった場合に添付します(加入状況自体の変更は2週間以内の変更届が必要)。 |
2.間違いやすい「納税証明書」の取得先と種類の違い
決算変更届に添付する納税証明書(発行から3か月以内の原本)は、「都道府県知事許可」か「国土交通大臣許可」かによって取得する役所と税目が全く異なります。法人の知事許可であるにもかかわらず税務署の法人税納税証明書を取得してしまうミスが多発するため、以下の区分を必ず確認してください。
| 許可区分 | 法人・個人の別 | 取得すべき納税証明書の種類(税目) | 発行窓口(取得先) |
| 東京都知事許可 | 法人 | 法人事業税の納税証明書(当該事業年度分) | 管轄の都税事務所(多摩地域は立川都税事務所・府中都税支所・八王子都税事務所等) |
| 東京都知事許可 | 個人事業主 | 個人事業税の納税証明書(当該年度分)※非課税で発行されない場合は税務署発行の「申告所得税の納税証明書(その1)」 | 管轄の都税事務所(非課税時は管轄の税務署) |
| 国土交通大臣許可 | 法人 | 法人税の納税証明書「その1(納税額等証明用)」 | 管轄の税務署 |
| 国土交通大臣許可 | 個人事業主 | 申告所得税の納税証明書「その1(納税額等証明用)」 | 管轄の税務署 |
工事経歴書(様式第2号)の正しい書き方と実務上の注意点
決算変更届の作成において最も専門知識が求められ、かつ記載ミスによる補正や建設業法違反の指摘が起きやすい書類が「工事経歴書(様式第2号)」です。
工事経歴書は、許可を取得している建設業種ごとに、その事業年度中に「完成(引き渡し)した工事」の実績を一覧にした書類です(期末時点で施工中の未成工事は記載せず、完成した事業年度の工事経歴書に計上します)。
1.「経営事項審査(経審)を受ける場合」と「受けない場合」の作成ルールの違い
工事経歴書を作成する際は、まず自社が「経営事項審査(経審)を受けるかどうか」によって記載ルールが根本から異なる点を押さえる必要があります。経審を受けない一般の決算変更届の書き方で提出してしまうと、後から経審を受けようとした際にそのままでは受理されず、決算変更届の訂正手続きが必要になります。
| 比較項目 | 経営事項審査(経審)を受けない場合 | 経営事項審査(経審)を受ける場合 |
| 消費税の記載方法 | 「税込」または「税抜」のどちらでも可(ただし財務諸表の税込・税抜区分と完全に統一すること) | 原則として「税抜」で記載することが必須(消費税の免税事業者のみ税込で作成) |
| 工事の記載順序と件数基準 | 対象業種の完成工事高の概ね7割に達するまで請負代金の大きい順に記載、または主な完成工事を請負代金の大きい順に10件程度記載 | ①元請工事の7割ルール、②全体完成工事高の7割ルール、③軽微な工事10件上限ルールの3段階基準に従って厳密に記載 |
| JV(共同企業体)工事の記載 | 自社の出資割合に応じた請負代金額を記載 | 全体の請負代金額と自社の出資割合に応じた金額を併記し、協定書等の裏付け資料と一致させる |
2.経審を受ける場合の「7割ルール」と「軽微な工事10件ルール」の具体的手順
経営事項審査(経審)を受ける場合の工事経歴書は、業種ごとに以下の①〜③の手順で上から順番に記載することが法令で定められています。
① 元請工事の合計額の7割を超えるまで記載する:
まず、その業種の「元請工事(発注者から直接請け負った工事)」のみを抽出し、元請工事全体の完成工事高合計の70%を超えるまで、請負代金の大きい順(高額順)に記載します。
ただし、元請工事の70%に達する前であっても、請負代金が税込1,000万円未満(建築一式工事は税込1,500万円未満)の「軽微な工事」が10件に達した時点で、このステップ①の記載は打ち切ります。
② 残りの元請工事と下請工事を合わせて、全体の完成工事高の7割を超えるまで記載する:
次に、ステップ①で記載しなかった残りの元請工事とすべての「下請工事」を合算した中から、ステップ①の記載分と合わせてその業種の総完成工事高の70%を超えるまで、元請・下請の区別なく請負代金の大きい順に記載します。
ここでも、総完成工事高の70%に達する前であっても、ステップ①から通算して「軽微な工事(税込1,000万円未満、建築一式は1,500万円未満)」の記載件数が合計10件に達した時点で記載を終了します。
③ 主な未成工事(施工中の工事)を記載する:
その業種において期末時点で施工中の主な未成工事がある場合は、請負代金の大きい順に数件程度を参考記載します(小計や合計の件数・金額には含めません)。
3.工事経歴書の各記載項目と審査上の重要チェックポイント
工事経歴書に記載する個別項目(注文者・工事名・配置技術者・工期・請負代金など)には、建設業法上の遵守事項と直結する重要な審査ポイントがあります。安易に記載すると「無許可営業」や「配置技術者の専任違反」を疑われる原因となるため、以下の基準に従って正確に作成する必要があります。
| 記載欄 | 正しい書き方と実務上のチェックポイント |
| 注文者・工事名 | 契約書や注文書・請求書に記載された名称を転記します。ただし、個人の住宅工事等で注文者名や工事名に個人の氏名がそのまま含まれる場合は、個人情報保護のため「A邸新築工事」「個人住宅改修工事(注文者:個人A)」のように個人を特定できない表記に置き換えて記載します。 |
| 工事現場のある都道府県・市区町村名 | 建設工事を実際に施工した現場の所在地(例:東京都府中市、東京都立川市など)を記載します。注文者の本社所在地ではなく「実際の施工場所」を記載する点に注意してください。 |
| 配置技術者の氏名および主任技術者・監理技術者の区分 | 建設業許可業者は、請負金額の大小や元請・下請を問わず、すべての工事現場に「主任技術者」を配置する義務があります。また、特定建設業者が元請として請け負い、下請代金の総額が5,000万円以上(建築一式は8,000万円以上)となる工事では「監理技術者」の配置が必要です。当該業種の技術者資格を持つ社員の氏名を記載し、該当する区分にチェックを入れます。 |
| 工期(着工年月〜完成年月) | 契約書や注文書、引渡書等に基づき、工事に着手した年月と完成(引き渡し)した年月を記載します。決算変更届の対象となる事業年度内に「完成年月」が含まれている工事が記載対象となります。 |
| 請負代金の額(千円単位) | 千円未満を切り捨てて記載します。元請工事の場合は「請負代金の額」欄と「うち、PC、法面処理、鋼橋上部」欄(該当する場合のみ)を記載し、最終行の「小計(記載した工事の件数・金額)」および「合計(その業種の全完成工事の件数・金額)」を集計します。 |
4.配置技術者の「専任要件」と「営業所技術者(専任技術者)」との整合性
工事経歴書の作成時に行政書士が最も厳密にチェックするのが、「配置技術者の重複(兼任違反)」です。
・現場の専任技術者要件(4,500万円/9,000万円基準)の確認:
公共性のある施設もしくは工作物または多数の者が利用する施設等の重要な建設工事で、工事1件の請負代金の額が4,500万円以上(建築一式工事は9,000万円以上)となる場合、配置される主任技術者または監理技術者は、原則として「その工事現場ごとに専任の者」でなければなりません(建設業法第26条第3項)。したがって、請負代金4,500万円以上(建築一式9,000万円以上)の工事と、工期が重なる別の工事に同一の技術者名を記載してしまうと、建設業法違反として行政庁から厳しく指導・補正を求められます。
・営業所技術者(旧・専任技術者)の現場配置制限の確認:
営業所に常勤して見積・契約等を審査する「営業所技術者(専任技術者)」は、原則として営業所に常駐する義務があるため、上記の「現場専任が必要な工事(4,500万円以上/建築一式9,000万円以上)」の主任技術者・監理技術者になることはできません(特例要件を満たす場合を除く)。また、営業所から遠隔地にある現場や、常時継続的な勤務が困難な複数の現場に営業所技術者の名前ばかりを連ねて記載すると、営業所技術者としての常勤性を疑われる要因となります。
5.「直前3年の各事業年度における工事施工金額(様式第3号)」との完全一致
工事経歴書(様式第2号)の最終行に記載する「当該業種の合計金額(完成工事高)」は、別紙の「直前3年の各事業年度における工事施工金額(様式第3号)」の当期欄に記載する各業種の施工金額と1円単位(千円単位)で完全に一致していなければなりません。
さらに、様式第3号における全業種の完成工事高と「その他の建設工事(許可を持っていない業種の500万円未満の軽微な工事)」の合計額は、建設業財務諸表の「損益計算書(様式第16号・第19号)」に記載する「完成工事高」と完全に一致させる必要があります。この「工事経歴書 ⇔ 工事施工金額(様式第3号) ⇔ 損益計算書の完成工事高」の三者一致が、決算変更届の審査における大原則となります。
税務申告用決算書から「建設業財務諸表」への組替方法
決算変更届に添付する財務諸表は、税理士が作成して税務署へ提出した決算報告書をそのままコピーして提出することは認められていません。建設業法施行規則で定められた独自の様式と「建設業会計」の勘定科目に従って、千円単位で組み替え(書き換え)を行う必要があります。
1.一般会計(税務決算書)と建設業財務諸表の主な勘定科目対照表
| 財務諸表区分 | 税務決算書(一般会計)の勘定科目 | 建設業財務諸表の勘定科目 | 組替時の内容・注意点 |
| 貸借対照表(資産の部) | 売掛金(工事代金分) | 完成工事未収入金 | 引き渡しが完了した工事の未回収代金です(兼業事業の売掛金は「売掛金」として区別します)。 |
| 貸借対照表(資産の部) | 仕掛品・半製品(施工中工事分) | 未成工事支出金 | 期末時点でまだ完成・引き渡しが終わっていない工事のために支出した原価です。 |
| 貸借対照表(資産の部) | 原材料・貯蔵品 | 材料貯蔵品 | 現場で使用するために在庫として保管している建設資材等です。 |
| 貸借対照表(負債の部) | 買掛金・未払金(工事原価分) | 工事未払金 | 外注費や材料仕入代金など、工事原価に関する未払債務です(一般経費の未払分は「未払金」へ計上)。 |
| 貸借対照表(負債の部) | 前受金(施工中工事の手付金・中間金) | 未成工事受入金 | 未完成の工事について、引き渡し前に注文者から受け取った着手金・中間金です。 |
| 損益計算書(売上・原価) | 売上高 | 完成工事高 / 兼業事業売上高 | 建設工事の売上を「完成工事高」、建設工事以外の売上(物品販売・不動産賃貸・保守点検等)を「兼業事業売上高」に分離します。 |
| 損益計算書(売上・原価) | 売上原価(当期製造原価) | 完成工事原価 / 兼業事業売上原価 | 完成工事高に対応する原価を「完成工事原価」として計上し、その内訳を別紙「完成工事原価報告書」で作成します。 |
2.完成工事原価報告書(様式第16号の2)の4区分への分解
法人の決算変更届では、損益計算書に計上した「完成工事原価」の内訳を証明するため、「完成工事原価報告書」の作成が義務付けられています。
税務申告用の決算書では「製造原価報告書」が作成されていなかったり、すべての費用が「販売費及び一般管理費」に一括計上されていたりするケースも多く見られますが、建設業財務諸表では現場施工に直接要した原価を以下の4つの区分に正確に分類して計上する必要があります。
① 材料費:工事のために直接購入した木材、鋼材、コンクリート、電設資材、管材等の費用
② 労務費:工事現場で直接作業に従事する自社職人の賃金・給料・賞与・雑給等(うち外注労務費がある場合は区分)
③ 外注費:下請業者に施工を発注した請負代金(材料持ちの外注工事代金等)
④ 経費:現場の施工管理に従事する技術者の給与・手当・法定福利費、建設機械の減価償却費やリース料、現場の仮設費用、水道光熱費、現場保険料など(この経費の合計額の中から、現場技術者の給与・賞与・法定福利費・退職金等の合計額を「うち人件費」として内書きで抽出記載する必要があります)
決算変更届と同時に確認すべき「各種変更届」の提出期限
決算変更届の作成時には、その事業年度中に役員の交代や営業所の移転、資本金の増資、技術者の入退社などがなかったかをあわせて点検することが重要です。建設業法では変更事項ごとに「事実発生から2週間以内」または「30日以内」という厳しい届出期限が定められており、これらが未提出のままでは5年ごとの許可更新や経営事項審査を受けることができません。
| 法定提出期限 | 変更届が必要となる主な事項 |
| 事実発生から2週間以内 | ・常勤役員等(経営業務の管理責任者/経管)の変更・氏名変更 ・常勤役員等を直接に補佐する者の変更・氏名変更 ・営業所技術者(専任技術者/専技)の変更・氏名変更・担当業種の追加や削除 ・建設業法施行令第3条に規定する使用人(支店長・営業所長等)の新任・変更 ・健康保険・厚生年金保険・雇用保険の加入状況の変更(従業員数のみの変更を除く) |
| 事実発生から30日以内 | ・商号または名称の変更 ・既存の営業所の名称、所在地、または業種の変更 ・営業所の新設または廃止 ・資本金額(または出資総額)の変更 ・法人の役員等(取締役・執行役・相談役・顧問・5%以上の株主等)の新任・退任・就任・辞任・氏名変更 ・個人事業主または支配人の氏名変更 ・廃業届(一部業種の廃業または全業種の廃業) |
| 毎事業年度終了後4か月以内 | ・決算変更届(事業年度終了届)一式 ・使用人数(様式第4号)の変更 ・令3条使用人の一覧表(様式第11号)の変更 ・定款の変更 ・健康保険等の加入状況(様式第7号の3)における従業員数のみの変更 |
当事務所では、毎年の決算変更届をご依頼いただいた際、登記簿謄本(履歴事項全部証明書)や前期の申請書副本と照合し、上記の変更届に漏れがないかを無料で一括点検しております。万が一、役員変更や資本金変更などの届出漏れが見つかった場合も、決算変更届とあわせて速やかに作成・提出いたします。
よくあるご質問
Q.赤字決算や、その期に建設工事の実績がなかった場合でも決算変更届の提出は必要ですか?
はい、赤字・黒字にかかわらず、また期間中に完成工事の実績が0件であった場合でも、建設業許可を保有している限り毎年必ず提出する義務があります。一般建設業では赤字決算であることを理由に直ちに許可が取り消されることはありませんので、期限内に正しく届出を行うことが重要です。
Q.過去数年分の決算変更届を提出し忘れているのですが、今からまとめて提出できますか?
はい、過年度分をさかのぼって作成・提出することが可能です。5年ごとの許可更新や業種追加、経営事項審査を受ける際には、過去の全事業年度分の決算変更届が提出済みであることが必須条件となります。更新期限が迫っている場合の複数年分一括作成にも迅速に対応いたします。
Q.税理士に作ってもらった税務申告用の決算書をそのまま役所に提出することはできますか?
いいえ、税務署へ提出する決算書をそのまま提出することはできません。建設業法施行規則で定められた独自の様式と勘定科目(完成工事高、完成工事未収入金、未成工事支出金、完成工事原価報告書など)へ組み替えて作成する必要があります。当事務所では税務決算書をお預かりし、建設業財務諸表への組替から一括して代行いたします。
Q.他の行政書士事務所で建設業許可を取得したのですが、今年の決算変更届から依頼することはできますか?
はい、喜んで承ります。過去の許可申請書副本と直近の税務申告書・決算書をご用意いただければ、スムーズに引き継いで作成可能です。提出完了後は、翌年以降の提出期限や5年ごとの許可更新期限も当事務所にて継続的にスケジュール管理いたします。
Q.府中市や立川市以外の事業所まで出張相談に来てもらえますか?
はい、無料で出張いたします。当事務所は国立市に拠点を置いておりますので、隣接する府中市・立川市をはじめ多摩地域ならどこでも車にて迅速にご訪問可能です。決算書や工事の注文書・請求書などの資料も、御社へお伺いして現地で確認・お預かりいたします。
お問合せ
建設業の決算変更届(決算報告・事業年度終了届)、工事経歴書・建設業財務諸表の作成、各種変更届の代行・支援を行政書士が行います。
《対象エリア》
府中市、立川市、八王子市、国立市、国分寺市、多摩市、日野市、小平市、調布市、町田市、狛江市、武蔵野市、三鷹市、青梅市、小金井市、武蔵村山市、東村山市、西東京市、昭島市、福生市等の多摩地域中心に東京都内全域で建設業の決算変更届(決算報告)代行・支援を行政書士が行います。